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カービュー マーケットウォッチ(2006年10月度)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式会社カービュー(本社:東京都中央区、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協会連合会が公表する「月間登録台数ランキング」をもとに、日本国内における自動車マーケットの動きを独自分析する。

10月デビューのニューモデルは好調な滑り出し

ただ3/5ナンバー国産乗用車全体では16カ月連続のマイナス!

 日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した10月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず3/5ナンバーの国産乗用車全体では20万4859台(日本メーカーブランドのみ)で、前年同月比は92.7%。これで16カ月連続のマイナスとなってしまった。それでも9月よりはやや回復傾向を示し、前年同期比は92.8%で変わっていない。これは10月に発売されたトヨタ カローラ&オーリス、ホンダ CR-V、三菱 パジェロといったニューモデルが、いずれも前年同月比でカローラ114.7%、CR-V667.5%、パジェロ678.7%と好調な売れ行きとなったためだ。このほか前年同月比が2ケタの伸びを示す、つまり昨年と比べてよく売れているモデル(月販1000台以上)をピックアップしてみると、トヨタではエスティマ(18年1月)307.8%、プリウス(15年9月)179.1%、RAV4(17年11月)199.3%、日産はウイングロード(17年11月)411.5%、ブルーバードシルフィ(17年12月)205.3%、ホンダがストリーム(18年7月)1248.8%、マツダはアクセラ(15年10月)129.9%となるのだが、プリウスとアクセラ以外は発売1年以内(カッコ内は発売年月)のモデルばかり(アクセラも今年6月にマイナーチェンジ)。確かに発売直後は目新しさで売れる、いわゆる“新車効果”は認められるものの、その効果はあまり長続きしない傾向が強まっているといえそうだ。

 メーカー別ではスズキ、ダイハツ以外はメーカー計の前年同月比がマイナスだが、昨年10月から2ケタのマイナスが続いていた日産や今年5月から5カ月連続の2ケタマイナスだったホンダが90%台に回復。日産はスカイライン、ホンダはCR-Vといったニューモデルの伸びに期待したい。

 次に年間初の200万台突破も射程内となっている軽自動車だが、商用車を含めた全体で14万7847台となり、前年同月比は101.2%。10カ月連続で前年を上回った。特に乗用車は11万511台で前年同月比104.7%。2カ月連続で前年を下回った商用車の不振をカバーした。とはいえメーカー別では2強のスズキ、ダイハツとも90.7%、95.2%と前年同月比はマイナス。ダイハツは10月にモデルチェンジしたムーヴが発売2週間で約1万2000台の受注となり、悲願の軽自動車年間トップ奪取に向け、終盤の伸びが期待できそうな勢いだが、スズキは国内向け軽自動車を減産していることもあり、苦戦が予想される。11月に投入したセルボが復調のきっかけとなるのだろうか。

 また輸入車は海外メーカー製乗用車が1万5429台で、前年同月比は96.1%。これで4カ月連続のマイナスだ。乗用車ブランド別ではVW(フォルクスワーゲン)が3992台で3カ月ぶりにトップ、2位は2988台のBMW、3位は2458台でメルセデス・ベンツだった。ただしVWとメルセデス・ベンツは前年同月比95.7%、93.1%とともにマイナス。前年同期比は104.4%、108.7%と前年を上回っているものの、BMWが前年同月比114.4%と好調なだけに、今後の売れ行きが注目される。

ココも気になる! その1

10代目が登場したカローラがダントツのトップに!

 3/5ナンバーの国産乗用車ではトヨタ カローラが4カ月ぶりにトップとなった。もちろんこれは10月10日にモデルチェンジした10代目カローラのおかげ。10代目はセダンにアクシオというサブネームが与えられ、ワゴンモデルのフィールダーとともに2モデル構成となったが、発売22日でアクシオ4119台、新型フィールダー4848台と、ともに月間販売目標6000台を上回るペースで売れたのだ(自販連のデータには旧型セダン1731台、旧型フィールダー1614台、ランクス439台、スパシオ259台が含まれる)。なんといってもカローラは1966年の誕生以来、36度の国内年間販売台数No.1、国内累計販売台数1100万台達成と日本での輝かしい戦歴はもとより、現在では140以上の国・地域で販売され、総累計販売台数3000万台を超える世界のベストセラーカー。だから日本国内に限っても買い換え需要は相当の規模となり、“新車効果”も絶大というわけだ。

 ただそれだけにクルマ作りも困難さを伴うのも事実。今回の10代目では日本向けは5ナンバーサイズをキープし、アクシオには全グレードにバッグモニターを標準装備。また海外向けには新しいプラットフォームを用意するなど、きめ細かい作り込みが行われている。この海外向けのプラットフォームを採用したのが10月23日に発売された3ナンバーハッチバック、オーリスだ。こちらも発売9日で1275台と月間販売目標3000台ペースを上回る売れ行きだが、世界No.1自動車メーカーの座を狙うトヨタならではの積極策として、今後の動向も要チェックだ。

ココも気になる! その2

6カ月連続で前年を下回っていたアウディが前年同月比148.7%と復活!

 日本での年間販売台数が6年連続で前年を上回るなど好調な売れ行きとなっているアウディだが、今年は前月まで6カ月連続で前年同月比がマイナスになるなど、売れ行きにかげりが見え始めていた。しかし10月は1215台で前年同月比148.7%とジャンプアップ。10月単月としては過去最高となった。これは今年6月以降に投入されたRS4/RS4アバント、S8といったニューモデルが登録され始めたことが大きな要因だが、10月21日に発売され、2006-2007日本カー・オブ・ザ・イヤーで『Most Fun』を受賞した新型TTやA6オールロードクワトロなども追い風となっている。

 アウディは世界的にも好調で、10月単月では7万3000台と前年同月比11.5%アップ。1~10月の累計では75万7700台で8.7%アップと、いずれも過去最高を記録。このままの勢いなら11年連続で世界総販売台数記録を更新することは確実といった状況だ。日本国内の累計は1万1694台で前年同期比97.5%とまだマイナスだが、新型TTや10月27日に発売されたアウディ初の大型プレミアムSUV、Q7などの販売が本格化すれば、十分に挽回可能なレベル。ただ対ユーロの円安傾向が続いているため、来年1月1日より主要モデルを平均0.97%値上げする。これがさらなる追い風となるのか、逆風となるのか、まだまだアウディの売れ行きから目が離せそうにない。