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カービュー マーケットウォッチ(2006年総括)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式会社カービュー(本社:東京都中央区、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協会連合会が公表する「月間登録台数ランキング」をもとに、日本国内における自動車マーケットの動きを独自分析する。

軽自動車が3年連続で前年を上回り、初めて200万台を突破

3/5ナンバー乗用車は5年連続のマイナスで前年比93.2%

 日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した12月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず3/5ナンバー乗用車(輸入車含む)の12月単月の販売台数は21万4372台で前年同月比92.7%。これで18カ月連続のマイナスとなった。3ナンバーの普通乗用車は2.6%プラスと3カ月連続で前年を上回ったものの、5ナンバーの小型乗用車は14.1%のマイナスで11カ月連続の前年割れ。しかも2ケタの大幅なマイナスは7カ月連続となってしまった。年間トータルでも313万4134台で前年比は93.2%。これで5年連続で前年を下回った。

 日本メーカーブランド別ではレクサスとダイハツ以外は前年同月比がマイナス。前月は2ケタの大幅なマイナスだった日産とホンダはニューモデルのスカイラインやCR-Vが堅調に売れ、前年同月比90.8%、98.1%と持ち直したが、マツダ、スバル、三菱、スズキは2ケタのマイナス。特に三菱は昨年よく売れたアウトランダーが1061台の前年同月比29.5%と低調で、全体でも44.9%のマイナスと大きく落ち込んだ。ディアマンテ、ギャラン、ディオンなどが生産中止となり、ラインナップはかなり整理されただけに、1月にデビュー予定のデリカの後継モデルがどこまで伸びるか注目だ。

 次に軽自動車は貨物車を含めた全体で15万3599台となり、前年同月比は114.5%と12カ月連続のプラス。年間トータルでは202万3619台(前年比105.2%)と3年連続で年間記録を更新し、軽自動車初の200万台突破となった。これはスズキ MRワゴン(OEMの日産 モコ)、セルボ、ダイハツ ソニカ、ムーヴ、ミラ、ホンダ ゼスト、スバル ステラ、三菱 i、eKワゴン(OEMの日産 オッティ)とモデルチェンジ車や新型車種が相次いで登場し、いずれも好調に売れたため。全軽自協では2006年が一つのピークになるとし、2007年は196万台(前年比3.1%減)と予想している。メーカー別ではスズキが年間トータルで前年を下回ったが、ダイハツの追撃を振り切り、34年連続年間トップを達成。ただしその差は1万91台(2005年は2万9854台)となり、06年4~07年3月の年度累計ではダイハツが逆転するかもしれない。

 また輸入車は海外メーカー製乗用車が2万5400台で前年同月比97.1%と6カ月連続のマイナス。年間トータルでも24万3892台にとどまり、前年比は4年ぶりにプラスとなった2005年から99.3%とマイナスに転じた。海外メーカーブランド別ではVW(フォルクスワーゲン)が7年連続のトップ。モデル別でもゴルフが2万3621台で4年連続トップとなった。2位はBMW 3シリーズで2万2789台、以下3位BMW MINI1万3184台、4位VW ポロ1万2557台、5位メルセデス・ベンツ Eクラス9639台など、ドイツ車がベスト12を独占した。

国産メーカーの「ココが気になる!」

レクサス:LS460以外の伸び悩みが不安要因

 昨年9月に発売されたフラッグシップモデル、LS460は月間販売目標1300台を大幅に上回る月平均2400台超のペースで売れている。今春にはロングホイールベースモデルとハイブリッドの投入が予定され、まだまだこの勢いは続きそうだ。ただそれ以外のISやGSが前年比50%以下で推移しているのが気になるところ。レクサスのブランドイメージを確立するにはシリーズ全体の底上げが必須のはずだ。

●トヨタ:2007年第一弾はノア/ヴォクシー?

 日本メーカーブランドの3/5ナンバー乗用車は全体で前年比92.7%と大苦戦するなか、トヨタは97%と約4万5000台減にとどまった。主力車種のカローラはモデルチェンジした10月以降、セダンのアクシオとワゴンのフィールダー合わせると月間販売目標1万2000台を上回るペースとなり、さらにオーリス、ブレイドも堅調な売れ行きとなった。2007年は売れ筋の5ナンバーミニバン、ノア/ヴォクシーが第一弾として5月頃にモデルチェンジする予定で、イストもこれに続く見込み。世界市場ではダイハツ、日野を含めたトヨタグループ全体で世界一の座を獲得できるかが注目される。

●日産:2006年は軽と貨物車を含めても前年比88.5%に!

 2005年は2年ぶりに前年を上回った日産だが、2006年は81.5%と大きく落ち込んでしまった。軽自動車は26.5%アップと好調だったものの、軽/貨物車を含めた日産全体では88.5%に終わった。ただ11月に発売されたスカイラインが好調で、年末にはキューブやノート、ティーダの1.5リッターエンジンを改良し、グリーン税制に対応。さらに1月に軽自動車のピノ(スズキからのOEM供給)を投入するなど巻き返しに燃えている。コンパクトSUVのデュアリスなど早々にリリース予定の車種もあるが、基幹車種のモデルチェンジは後半以降になりそうなだけに要チェックだ。

●ホンダ:なんといっても新型フィットに期待!

 3/5ナンバーの国産乗用車は2年連続のマイナスとなったが、軽自動車はゼストが好調で前年比115%となり、軽/貨物車を含めた全体で98.3%と、ほぼ前年並みとなったホンダ。昨年投入したストリーム、CR-Vが目標通りに売れているのも好要因だ。2007年はストリームベースの新しいクロスオーバーSUVやシビック・タイプRに続き、一代で基幹車種に成長したフィットがモデルチェンジの予定。発売6年目の2006年も10万台以上売れ、年間ランキングで3位となった人気モデルの新型車はどんな形でデビューするのだろうか?

●マツダ/スバル/三菱:注目のモデルチェンジが目白押し!

 三菱はi、eKワゴンのヒットで全体では前年を上回ったものの、3/5ナンバーの国産乗用車はアウトランダーが伸び悩み前年比94.3%。マツダ、スバルは全体で93.8%、95%と前年を上回れなかった。ただしマツダはデミオ、スバルはインプレッサ、三菱はデリカ、ランサーと売れ筋となりそうな車種がモデルチェンジの予定。マツダは年末に発売したCX-7、スバル、三菱は軽自動車の動向も復調のカギになりそうだ。

●スズキ/ダイハツ:ダイハツがスズキの牙城を突き崩せるか?

 軽自動車市場でガチンコ勝負を繰り広げるスズキとダイハツだが、2007年はスズキが58万台、ダイハツが62万台を見込んでいるといわれ、額面通りだとすると、年間順位も入れ替わるかもしれない。なんといってもダイハツは2007年に創立100周年を迎えるだけに、デビューしたばかりのムーヴやミラにも特別仕様車や追加モデルが登場しそうな勢いなのだ。一方、スズキは海外向けの小型車がバックオーダーをかかえている状況で軽自動車は減産中。スズキの利益重視の戦略がどんな結末となるのか、軽自動車2大メーカーのバトルは今年も目が離せない。