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カービュー マーケットウォッチ(2007年3月度)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式会社カービュー(本社:東京都中央区、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協会連合会が公表する「月間登録台数ランキング」をもとに、日本国内における自動車マーケットの動きを独自分析する。

 

14カ月連続プラスの軽自動車も伸び率は0.6%に鈍化!

3/5ナンバー国産乗用車と輸入車はマイナス傾向が続く

 今回は、日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した2月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず3/5ナンバー乗用車(軽自動車を除く)は28万1829台。前年同月比は92.3%と20カ月連続のマイナスだが、マイナス幅は前月より2.4%改善された。5ナンバーの小型乗用車は前年同月比85.9%と13カ月連続のマイナスで、3ナンバーの普通乗用車は103.3%と5カ月連続のプラス。ただ今年は先日のジュネーブショーで公開された「マツダ デミオ(欧州名マツダ2)」や「ホンダ フィット」、「トヨタ イスト」など売れ筋のコンパクトカーがモデルチェンジの予定。日本自動車工業会が発表した2007年度国内需要見通しでも普通・小型乗用車は前年比101.2%と上向く予想となっている。

 輸入車を除く日本メーカーブランド国産乗用車は26万2611台で前年同月比92.4%。メーカーごとの合計では三菱、スズキ以外は前年を下回り、トヨタの89.8%をはじめ、日産89.2%、スバル85.4%、ダイハツ69.1%が前年同月比2ケタの大幅なマイナスとなった。トヨタが2ケタのマイナスを記録したのは2005年12月以来。昨年のモデルチェンジ後、国産乗用車部門では2月で5カ月連続トップの「カローラ」や「オーリス」、「ブレイド」といった新型車種は好調に売れているが、2年目に入った「エスティマ」が前年同月比77.4%、昨年の年間ランキング8位の「ラクティス」が64.5%、同11位の「アルファード」も74.2%と、総じて昨年よく売れたモデル(エスティマは年間ランキング4位)の落ち込みが大幅なマイナス要因となっている。当面はこうした売れ筋モデルのテコ入れ策が急務となりそうだ。

 次に軽自動車は18万2670台(貨物車含む)となり、前年同月比は100.6%。これで14カ月連続のプラスだが、プラス幅は昨年5月の0.7%以来の低水準。昨年2月は18万1553台で2月単月では過去最高だったこともあるが、やや勢いにかげりが見え始めたといえそうだ。特に軽乗用車は昨年11車種ものニューモデルが登場しただけに、2007年度は前年比97.8%とマイナス予想となっている。なかでも昨年は34年連続軽自動車年間ナンバー1を達成したスズキは2月も前年同月比96.8%に終わり、これで7カ月連続の前年割れ。ダイハツにも3カ月連続で抜かれ、今年はナンバー1の座をダイハツに譲り渡す結果となるかもしれない。

 また輸入車は海外メーカー製乗用車が1万7552台で前年同月比94.2%。日本メーカー製輸入車やスズキ製シボレーブランド車を含めても1万9218台、前年同月比91.5%と8カ月連続のマイナスとなった。メーカーブランド別乗用車では1位VW(フォルクスワーゲン)4667台、2位メルセデス・ベンツ3934台、3位BMW3032台(MINIを除く)、4位アウディ1125台とドイツ勢が上位を占めるが、前年同月比102.4%だったBMWを除き、いずれもマイナス。ただVWは2月に投入したツインチャージャー(TSI)エンジン搭載の「ゴルフGT TSI」が発売3週間で1500台以上の受注と好調。さらに「ゴルフトゥーラン」にもマイナーチェンジでTSIエンジンを搭載。またメルセデス・ベンツも新型「Cクラス」を夏頃には投入の予定と今後の盛り上がりは期待できそうだ。

ココも気になる! その1

5代目デリカが目標を上回る好スタート!三菱完全復活となるか?

 2度にわたるリコール問題で大打撃を受けた三菱は2004年には3/5ナンバー乗用車が前年比57.5%となる7万5444台、軽自動車も前年比75.8%の17万2892台まで落ち込んだ。さらに2005年にダイムラー・クライスラーとの提携関係も解消されたが、10月に派生車種を除くと29カ月ぶりとなるニューモデル「アウトランダー」をリリース。実質的にはエアトレックの後継モデルであったが、プラットフォームやパワートレインは一新され、発売後3カ月で月間販売目標2000台を上回る8461台(月平均約2820台)と好スタートとなった。昨年は軽自動車に革新的な「i(アイ)」をデビューさせ、売れ筋の「eKワゴン」をモデルチェンジ。さらに「パジェロ」も7年ぶりにモデルチェンジするなど積極策に転じ、軽自動車は18万4736台で前年比114.5%と復調。ただ3/5ナンバー乗用車は2年目に入ったアウトランダーが伸び悩んだこともあり、7万1375台で前年比94.3%にとどまった。

 そんな三菱が1月にデリカを13年ぶりに一新し、「デリカD:5」として発売した。このD:5は歴代デリカで培ってきたSUV並みの走破性はそのままに、3列シートミニバンの快適性をブラッシュアップしたことで他車との差別化を実現。2月は3585台と月間販売目標2300台を軽くクリアし、受注も約7500台と好調な売れ行きとなっている。アウトランダーが昨年10月のマイナーチェンジで下方修正した月間販売目標1700台を下回るなか、デリカD:5は三菱再生には欠かせない重要なモデル。今後の売れ行きも要チェックだ。

ココも気になる! その2

5万台超を目指すBMWが好調さをキープ!

 昨年はBMW傘下のMINIがモデル末期ということもあり1万3184台で前年比96.9%にとどまったが、BMWブランドが4万9014台で前年比109%と好調に推移。特に3シリーズは2万2789台で前年比121.9%と絶好調。輸入車年間ランキングで2年連続の2位となった。BMWブランドは今年1月は前年同月比91.1%と低調だったが、2月は102.4%と盛り返し、ここまで4935台で前年同期比97.9%。輸入車市場全体が伸び悩むなか、同じドイツ勢のVW、メルセデス・ベンツ、アウディと比べても堅調な売れ行きをキープしている。

 BMWは世界市場でも好調で、昨年はミニ、ロールス・ロイスを含めたグループ全体で前年比3.5%アップの137万3926台と過去最高を記録。BMWブランドのみでも118万5049台で前年比105.2%となった。やはり売れ行きのトップはセダン、ツーリング、クーペ、カブリオレと幅広いバリエーションをもつ「3シリーズ」で50万8498台と全体の43%を占め、販売シェアは5シリーズ、1シリーズ、X3、X5、7シリーズ、6シリーズの順となっている。今年、日本市場にはリトラクタブルルーフを採用した3シリーズのカブリオレに続き、「X5」のモデルチェンジや「5シリーズ」のマイナーチェンジを実施する予定で、年間で5万台以上の販売を目指すという。新型「MINI」もリリースされ、話題豊富なBMWグループ。ますます輸入車ファンには見逃せない存在となりそうだ。