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カービュー マーケットウォッチ(2007年6月度)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式会社カービュー(本社:東京都中央区、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協会連合会が公表する「月間登録台数ランキング」をもとに、日本国内における自動車マーケットの動きを独自分析する。

輸入車が日産デュアリスの発売で11カ月ぶりにプラス!

ただ国産乗用車は23カ月連続、軽自動車も2カ月連続のマイナス

 今回は、日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した5月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず輸入車を含めた3/5ナンバー乗用車(軽自動車は除く)全体では19万9438台で、前年同月比は93%と23カ月連続のマイナスとなった。ナンバー別に見ると、3ナンバーの普通乗用車は3カ月連続のマイナスだが、下げ幅は0.3%減と台数的にはほぼ前年並み。しかし5ナンバーの小型乗用車は前年同月比88.8%と2ケタの大幅減となり、これで16カ月連続のマイナス(2ケタ減は12カ月連続)だ。ただいずれも下げ幅は前月より改善され、3/5ナンバー乗用車全体の5月時点での前年同期比は90.3%となっている。

 輸入車を除く日本メーカーブランド国産乗用車は17万8475台で前年同月比は91.9%。メーカーごとの合計ではスズキと三菱以外は前年を下回っているが、3カ月連続で2ケタの大幅なマイナスが続いていたトヨタは91.3%に回復。日産は5月23日に発売し、2336台と月間販売目標2000台を上回る売れ行きとなった「デュアリス」がイギリス生産のため輸入車として集計されたこともあり、国産乗用車部門の前年同月比は85.2%(デュアリス分を加算しても92%)と落ち込んでいる。月間ランキングではモデルチェンジ直前の「トヨタ ヴォクシー」と「マツダ デミオ」がそれぞれ前年同月比124%、109%と好調に売れ、久々に5、6位とベスト10入り。ヴォクシーと同時にモデルチェンジする「トヨタ ノア」も101.1%と前年を上回る売れ行きで15位にアップしているが、ニューモデルになってもこの勢いが引き継がれるのか要注目だ。

 次に前月、16カ月ぶりに前年同月比がマイナスとなった軽自動車は5月も14万3159台(貨物車含む)で前年同月比97.1%と前年を下回った。メーカー別合計ではダイハツ、スバル、マツダは相変わらず好調でいずれも2ケタのプラスとなっているが、他メーカーは前年割れ。特にホンダと三菱は73.8%、77.4%と20%以上もの大幅なマイナスで、三菱はこれで4カ月連続の20%超の下げ幅となってしまった。これは昨年1月にデビューした「i(アイ)」が前年同期比で50.6%と落ち込み、昨年9月にモデルチェンジした「eKワゴン」も5月単月では前年を上回ったものの前年同期比では94.7%と伸び悩んでいるため。6月にはこの2車に特別仕様車が設定されたので、巻き返しを期待したい。

 また輸入車は日本メーカー製輸入車として「日産 デュアリス」が加わったおかげで、全体として2万609台(貨物車は除く)となり、11カ月ぶりに106%と前年同月比がプラスとなった。しかし海外メーカー製のみでは1万7397台で前年同月比は95%と低調だ。海外メーカーブランド別乗用車ランキングはVW(フォルクスワーゲン)が3682台で5カ月連続のトップ、2位はBMW3640台、3位メルセデス・ベンツ2968台、4位ミニ1336台、5位アウディ1191台とベスト5は前月と同じ順位。前年同月比ではVWとM.ベンツがマイナスで、前年同期比も90.7%、87%と厳しい状況となっているが、VWは「トゥアレグ」のマイナーチェンジやゴルフの特別仕様車などを投入。M.ベンツも「Cクラス」がモデルチェンジが心強いところだ。

ココも気になる! その1

ヨタのラインナップ大変革に注目!

 日本国内ではここ2年連続で年間の販売台数が前年を下回っているトヨタ。今年はダイハツ、日野を含めたトヨタグループ全体で世界生産台数ナンバー1の座は確実と目されているが、国内の乗用車販売は5月も前年同月比91.3%と14カ月連続のマイナスで、前年同期比も88.9%と2ケタの大幅減となっている。ただ今後は6月の「プレミオ/アリオン」、「ノア/ヴォクシー」をはじめ、イスト、ランドクルーザー100系などをモデルチェンジし、さらに夏から秋にかけて上級クロスオーバーSUVや上級3列シートミニバンを新型車種として投入する予定。これにシエンタ、ラクティスなどのマイナーチェンジを加えれば、相当数のニューモデルでにぎわうことになり、3ナンバー/5ナンバー乗用車市場全体が低迷しているとはいえ、シェアは50%を超えることになりそうだ。

 もちろん、こうしたニューモデルラッシュは市場の変化に対応するためのものだが、ただいたずらにラインナップを拡充しないのがトヨタらしいところ。6月中をめどに、カローラスパシオ、マークIIブリッド、プログレ、ブレビス、カルディナの5車種の生産を中止するという。コンパクト3列シートミニバン、ステーションワゴン、上級ミドルセダンといずれも現状では売れ筋車種といえないモデルばかりだが、各々のユーザーを切り捨てるのは無謀な話。生産中止となる車種のテイストが今後のモデルチェンジや新型車種にどのように盛り込まれるのか注目してみたい。

ココも気になる! その2

ダッジブランド4モデルの今後はいかに?

 今年4月にダイムラー・クライスラー日本からクライスラーグループ第3のブランドとして日本導入が発表されたダッジ(DODGE)。ところが5月に急転直下、本家ダイムラー・クライスラーのクライスラー部門売却が決まり、日本での動向が注目されていたが、新たにクライスラーグループとしての新会社を設立し、インポーターは移管するものの、物流や新車整備(PDI)などは従来通り、ダイムラー・クライスラー日本がサポートすることになった。

 ダッジはクライスラーの乗用車ブランドの一つで、アメリカでは伝統と信頼の名門ブランドとして販売台数5位の人気を誇っている。これまではアメリカ国内のみの展開だったが、クライスラーグループ再建の一環として日本を含む世界市場にチャレンジすることになったのだ。

 日本に導入されるのはクロスオーバーSUV的なハッチバック、「ダッジ キャリバー」とミドルサイズSUVの「ダッジ ナイトロ」、ミドルセダンの「ダッジ アベンジャー」、そしてパワフルビッグセダンの「ダッジ チャージャー」の4モデルで、とりあえずキャリバーが6月15日、ナイトロは6月30日の発売。すでに試乗展示車用として、5月にダッジブランド車が15台登録されているが、3ナンバー2リッターFFのキャリバー263万5500円から、6リッター431馬力HEMI(ヘミ)エンジン搭載のチャージャー651万円まで、アメリカンテイストあふれる4モデル7グレードが勢揃い。アメ車人気復活なるか、要チェックだ。