carview!

カービュー マーケットウォッチ(2007年7月度)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式会社カービュー(本社:東京都中央区、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協会連合会が公表する「月間登録台数ランキング」をもとに、日本国内における自動車マーケットの動きを独自分析する。

国産乗用車の前年同月比が89.4%と3カ月ぶりに2ケタ減!

軽自動車も3カ月連続のマイナスだが、輸入車は2カ月連続プラス

 今回は、日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した6月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず輸入車を含めた3/5ナンバー乗用車(軽自動車は除く)全体では24万7229台で、前年同月比は90.5%。これで24カ月連続のマイナスとなってしまった。ナンバー別では3ナンバーの普通乗用車は96%で4カ月連続のマイナス。5ナンバーの小型乗用車は86.8%と2ケタの大幅減となり、17カ月連続のマイナス(2ケタ減は13カ月連続)だ。

 輸入車を除く国産乗用車は21万8336台で前年同月比は89.4%。3カ月ぶりに2ケタのマイナスとなった。メーカーごとの合計ではスズキと三菱以外は前年を下回っているが、トヨタ、日産、ダイハツは前年同月比、前年同期比とも2ケタの大幅なマイナスと大苦戦が続いている(ただしトヨタは輸入車扱いのアベンシスを含めても前年同月比86.9%だが、日産は同じく輸入車扱いのデュアリスを加えると96.6%にアップ)。

 月間ランキングでは9カ月連続トップの「トヨタ カローラ(アクシオ、フィールダー、スパシオ、ランクスの合計)」をはじめ、2位「トヨタ ヴィッツ」、3位「ホンダ フィット」とトップ3は4カ月連続で同じ顔ぶれとなった。このほか、7月にモデルチェンジした「マツダ デミオ」が9位で5、6月と2カ月連続のトップ10入り。在庫一掃セールが功を奏したようだ。6月のマイナーチェンジで内外装のデザイン変更のほか、新色追加やラインナップ整理が行われた「日産 マーチ」も前年同月比121.8%と勢いを取り戻し、10位にランクアップした。

 次に今年3月まで好調に売れていた軽自動車だが、6月も17万526台(貨物車含む)で前年同月比は93.9%と3カ月連続で前年を下回った。このため1~6月の上半期は105万4080台で前年同期比1.7%マイナスとなり、上半期としては4年ぶりに前年を下回る結果となった。メーカー別合計ではダイハツ、日産、マツダは前年同月比がプラスだが、ホンダ、三菱、スバルは82.9%、83.8%、80.8%と2ケタのマイナス。特にホンダ、三菱は前年同期比も87.1%、78.4%と大きく落ち込んでいる。今年は各メーカーともモデルチェンジや新型車種の投入が少ないだけに、今後の戦いぶりが注目される。

 また輸入車は日本メーカー製輸入車として集計される「日産 デュアリス」が3662台と好調に売れ、全体として2万8893台(貨物車は除く)で前年同月比100.7%となり、2カ月連続でプラスになった。しかし海外メーカー製のみでは2万4301台で前年同月比88.5%と低調。海外メーカーブランド別乗用車ランキングで6カ月ぶりにトップとなったBMWをはじめ、2位VW(フォルクスワーゲン)、3位メルセデス・ベンツとも前年を下回っている。ただBMWは「X5」のモデルチェンジや「5シリーズ」のマイナーチェンジ、VWは新型「ゴルフヴァリアント」、メルセデス・ベンツは新型「Cクラス」とニューモデルが続々と登場。後半戦の盛り返しが期待できそうだ。

ココも気になる! その1

新型インプレッサの投入でスバルの復調なるか?

「スバル インプレッサ」が6月5日にモデルチェンジし、新型のみで2899台(スバル調べ。旧型を含めると3576台)と月間販売目標2500台を上回る好スタートとなった。インプレッサというと、WRC(世界ラリー選手権)参戦モデルとして注目され、WRXやSTIといったスポーツグレードが人気となっていた。しかしこれではなかなか拡販が望めないのも事実。そこで日本ではあえて従来のセダンとスポーツワゴンをやめ、5ドアハッチバック1本に絞り込んだ。5ドアハッチバックは日本では今一つ人気のないボディタイプだが、世界市場を見れば、まさにグローバルスタンダード。「VW ゴルフ」などに勝負を挑むべく3代目に生まれ変わったというわけだ。

 ラインナップは1.5リッター+FF/4WDの「15S」、2リッター+4WDの「20S」、2リッターターボ+4WDの「S-GT」の3タイプだが、発売後1週間の受注状況は15Sが65.5%、S-GTが19.7%、20Sが14.8%と15Sが一番人気。とりあえずスバルのもくろみ通りの売れ行きといえそうだ。また今秋にはハイパフォーマンスモデルも登場予定で、別の開発部隊が担当するなど、これまで以上に力が入っている。

 スバルの3/5ナンバー乗用車はレガシィ、ファレスター、インプレッサの三本柱のため、モデルチェンジ時期によって浮き沈みが大きい。最近では現行型レガシィが登場した平成15年に3年ぶりに前年比がプラスに転じたが、翌16年の100.2%以降、2年連続で前年を下回っている。新型インプレッサの登場で、低調ムードを一掃できるか、要注目だ。

ココも気になる! その2

アウディが2カ月連続で単月の過去最高を更新し、上昇気流に乗る!

 輸入車全体では2カ月連続で前年を上回ったが、マーケットの中心になっている海外メーカー製乗用車のみでは昨年7月から12カ月連続で前年同月比がマイナスと厳しい状況になっている。こうした状況下では、ここ数年シェアを確実に伸ばしてきたアウディも昨年、7年ぶりに年間の前年比が97.4%とマイナスになり、今年も前年同月比のマイナスが続いていたのだが、5月は1191台で16.7%プラス、6月も1803台で11.8%プラスと、ともに5月、6月単月としては過去最高となった。これは主力モデルとなる「A3スポーツバック」や「A4」、「A6」に設定された各種特別仕様車が好調に推移し、昨年9月にデビューしたアウディのブランドアイコン「TTクーペ」も順調に売れ行きを伸ばしているのが要因になっている。さらに4月に追加されたアウディ初のプレミアムSUV「Q7」の3.6リッターモデルや6月発売の「TTロードスター」なども話題を集め、販売店への集客に大きく貢献しているという。

 そして7月26日に、ル・マン24時間耐久レースで5勝をあげたアウディR8レーシングカーのDNAを引き継ぐプレミアムミッドシップ「R8」がついにデビュー。アルミボディ、420馬力の4.2リッターV8エンジン、フルタイム4WDなど、まさにアウディの「技術による先進」を高次元で具現化したスーパースポーツの登場だ。主力モデルの商品力アップに加え、徹底したプレミアムブランドイメージ戦略を展開するアウディは、ニューモデルラッシュとなる今年後半の輸入車市場でもひときわ異彩を放つ存在になりそうだ。