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カービュー マーケットウォッチ(2007年12月度)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式会社カービュー(本社:東京都中央区、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協会連合会が公表する「月間登録台数ランキング」をもとに、日本国内における自動車マーケットの動きを独自分析する。

ニューモデルが好調で、国産乗用車が2カ月連続で前年を上回る!

軽自動車は8カ月連続のマイナス、輸入車は7カ月連続のプラスに

 今回は、日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した11月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず輸入車を含めた3/5ナンバー乗用車(軽自動車は除く)全体では25万8805台で、前年同月比は106.6%と、2カ月連続で前年を上回った。これは10月にモデルチェンジした「ホンダ フィット」が1万8138台と軽自動車の「スズキ ワゴンR」をも上回るダントツの売れ行きとなったほか、トヨタの「カローラルミオン」4242台、「マークXジオ」4198台、「ヴァンガード」4050台やマツダの「デミオ」5159台など、ここ数カ月内にデビューしたニューモデルが好調に売れたためだ。とはいえ、3ナンバーの普通乗用車は11万9870台、前年同月比117%と5カ月連続でプラスだが、5ナンバーの小型乗用車は13万8935台、前年同月比99%と、マイナス幅は小さくなったものの22カ月連続のマイナス。軽自動車(乗用車のみ)も10万5684台、前年同月比88.5%と8カ月連続のマイナスが続いているだけに、国内市場完全復調というには、いま一歩といった状況だ。

 輸入車を除く国産乗用車は23万7205台で前年同月比は106.6%。ただトヨタ、ホンダ、三菱以外はメーカー合計の前年同月比がマイナスなのが気がかりだ。月間ランキングではフィットが2006年9月以来のトップとなり、トヨタ カローラ(アクシオ、フィールダー、ルミオン、スパシオの合計)が2位、3位は「トヨタ ヴィッツ」。このほか前月トップ10圏外に落ちた日産勢の中から、「セレナ」が前年同月比116%で8位と盛り返してきたのが注目される。8カ月連続で前年を下回った軽自動車は商用車を含めると、マツダを除いてメーカー合計の前年同月比がマイナス。全体の2008年見通しもマイナス予想となるなど、依然として厳しい状況が続いている。

 輸入車は海外メーカー製のみでは1万8581台で前年同月比97.2%に落ち込んだが、「日産 デュアリス」など日本メーカー製輸入車が3019台で同266.9%と好調をキープし、全体では2万1600台で同106.6%と7カ月連続のプラスとなった。海外メーカーブランド別乗用車ランキングではVW(フォルクスワーゲン)が2カ月連続のトップ、2位BMW(ミニを除く)、3位メルセデス・ベンツ、4位MINI、5位アウディとなったが、MINI以外は前年同月比がマイナス。1~11月の全体の前年同期比は100.9%とプラスだが、予断を許さない状況といえそうだ。

ココも気になる! その1

新車ラッシュが功を奏し、4カ月連続で前年を上回ったトヨタだが…

 トヨタは2007年5月以降、「ヴォクシー/ノア」、「プレミオ/アリオン」、「イスト」、「ヴァンガード」、「ランドクルーザー200系」、「マークXジオ」、「カローラルミオン」と怒涛の新車ラッシュを敢行。ヴォクシー/ノアがそれぞれの月間販売目標5000台を大きく上回る売れ行きになったほか、ヴァンガードやマークXジオ、カローラルミオンも月間販売目標をクリアし、トヨタ全体では4カ月連続で前年同月比がプラスと、一気に復調傾向となった。これで7月末時点で88.9%まで落ち込んでいた前年同期比も94.7%に回復。2007年1年間では前年割れは避けられないものの、5%程度のマイナスに収まりそうだ。

 そんなトヨタだが、世界市場では好調に推移。アメリカ・カナダの北米エリアやヨーロッパに加え、中国などでも販売台数が大きく伸び、2007年全体で10%程度のプラスになる見通し。トヨタ、ダイハツ、日野のトヨタグループ全体の生産台数では、アメリカのゼネラルモータース(GM)を抜いて、初の生産台数世界一を達成しているが、販売台数では僅差のバトルになっていて、これは2008年1月の両社の発表を待つしかなさそうだ。

 2008年のトヨタは年初にセダン系では主力モデルとなっている「クラウン」をモデルチェンジ。その後もイギリス生産の「アベンシス」や上級ミニバンの「アルファード」などの投入が予定されている。2007年後半の勢いをキープしたまま、国内市場を席巻できるか、今後の動向も注目される。

ココも気になる! その2

ドイツ車御三家の苦戦を尻目にポルシェが前年同期比114.8%と2ケタの伸び!

 日本メーカー製を含めた輸入車全体(乗用車のみ)では前年を上回っているが、海外メーカー製ブランドだけを見ると、1~11月の前年同期比94%と低迷している。市場をリードするドイツ車御三家、VW、BMW、メルセデス・ベンツも前年同期比は94.3%、96.1%、92.7%といずれも前年割れといった状況だ。

 そんな中で、好調な売れ行きとなっているのがポルシェだ。11月単月では339台で前年同月比100.3%だが、累計では3778台で前年同期比114.8%と2ケタの伸びとなっている。ポルシェの輸入元として、ポルシェジャパンが設立されたのが10年前。そのとき年間4000台を中期の販売目標としていたのだが、2007年は見事に達成できそうな勢いだ。その原動力になっているのが、日本では4月から納車が始まった第2世代「カイエン」だ。2006年末にマイナーチェンジを受け、全エンジンを直噴化するとともに、V6が3.6リッター、V8が4.8リッターに拡大されたカイエンは、ポルシェジャパン単月最高記録となった6月には528台のうち262台と、「ボクスター/ケイマン」の119台、「911」の147台を上回り、ほぼ半数を占めるほどの人気モデルになった。

 カイエン人気は世界的な傾向で、直近4カ月間では前年比76%アップの1万3400台と、911の1万800台、ボクスター/ケイマンの6500台を上回っていて、ポルシェ全体の約44%を占める結果となっている。ポルシェは先日公開された駆動システムのハイブリッドモデルや、4ドア/4シーターのグランツーリスモ「パナメーラ」の投入を予定するなど、さらなる販売拡大路線を展開。ポルシェファンのみならず、気になる存在になりそうだ。