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カービュー マーケットウォッチ(2008年1月)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式会社カービュー(本社:東京都中央区、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協会連合会が公表する「月間登録台数ランキング」をもとに、日本国内における自動車マーケットの動きを独自分析する。

 

昨年はスポーツモデルの当たり年? GT-R、インプWRX STIが好調

軽自動車は9カ月連続のマイナス、輸入車は8カ月連続のプラス

 今回は、日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した12月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず輸入車を含めた3/5ナンバー乗用車(軽自動車は除く)全体では20万5548台で、前年同月比は95.9%と3カ月ぶりに前年を下回った。メーカー合計では4カ月連続で前年同月比がプラスになるなど復調傾向だったトヨタが前年同月比88.5%と落ち込み、ホンダ、マツダ、三菱以外も前年を下回ったためだ。年間累計では295万3193台で前年比94.2%。商用車を含めても前年比7.6%減の343万3829台で4年連続の前年割れ。これで1972年(340万6237台)以来35年ぶりの低水準となった。

 なかでも3ナンバーの普通乗用車は単月で10万2172台、前年同月比105.4%と6カ月連続でプラスだったが、5ナンバーの小型乗用車は「ホンダ フィット」、「マツダ デミオ」など2007年にデビューしたニューモデルは好調だったにもかかわらず、全体では10万3376台、前年同月比88%と2ケタ減となり、23カ月連続のマイナスだ。輸入車を除く国産乗用車は17万8637台で前年同月比は95.1%。月間ランキングではフィットが軽自動車の「スズキ ワゴンR」も上回る1万8719台で2カ月連続のトップ、2、3、4位は前月同様、「トヨタ カローラ(アクシオ、フィールダー、ルミオン、スパシオの合計)」、「ヴィッツ」、「ヴォクシー」が続いた。このほかデミオが前月12位から7位、「スズキ スイフト」が前月17位から10位にランクアップしてきたのが注目される。

 また軽自動車(乗用車のみ)は9万9794台で、前年同月比85.6%と9カ月連続のマイナス。年間累計では商用車を含めても191万9819台、前年比94.9%に終わり、4年ぶりに前年を下回った。

 輸入乗用車は海外メーカー製のみでは2万4904台で前年同月比98.1%と低調だが、「日産 デュアリス」など日本メーカー製輸入車が2003台で178.5%と依然として好調で、全体では2万6907台で101.5%と8カ月連続のプラス。年間累計は26万2996台で前年比101.3%と2年ぶりに前年を上回った。2008年は海外メーカーブランドの盛り返しが期待される。

ココも気になる! その1

昨年はスポーツモデルの当たり年? GT-R、インプWRX STI、シビックタイプRが好調

 2007年の国産乗用車年間ランキングでは、1位カローラ(アクシオ、フィールダー、ルミオン、スパシオの合計)、2位ヴィッツ、3位フィット、4位「トヨタ パッソ」、5位「日産 セレナ」がベスト5となったが、実は昨年の東京モーターショーで話題を独り占めにした「日産 GT-R」を筆頭に、各メーカーのスポーツモデルも好調に売れている。

 GT-Rは12月6日発売だったにもかかわらず、先行予約開始後2カ月足らずで2200台以上の受注を集めていただけに793台を記録。月間販売目標は200台だから、約4倍という好調な滑り出しだ。GT-Rと同じ東京モーターショーで発表された「スバル インプレッサWRX STI」は10月483台、11月999台、12月604台と3カ月連続で月間販売目標450台をクリア。昨年3月にデビューした「ホンダ シビックタイプR」も12月時点で月平均約515台と月間販売目標400台を上回っている。このほか10月1日に発売された「三菱 ランサーエボリューションⅩ」は10月262台、11月239台、12月812台と2007年度下期4000台(月平均にすると約666台)という目標には届いていないが、注目の2ペダル6速MT・ツインクラッチSST搭載モデルが11月下旬発売だったことを考えれば、十分に期待できそう。さらに10月4日に発表され、12月25日に販売開始となった「レクサス IS F」も10月末時点で事前予約が月間販売目標40台の10倍を超えており、12月単月では9台だったが、今後は着実に台数が伸びそうだ。

 国内市場は4年連続で前年割れと厳しい状況が続いているが、スポーツモデルファンの血気盛んな“クルマ熱”で、なんとか盛り上がってほしいものだ。

ココも気になる! その2

VWが8年連続で輸入車ブランドNo.1を達成。車名別ではゴルフが5年連続トップ!

 輸入乗用車市場は日本メーカー製輸入車を含めた全体では前年を上回ったものの、海外メーカー製のみでは前年比94.4%と苦戦。牽引役のドイツ車御三家、VW(フォルクスワーゲン)、BMW(MINIを除く)、メルセデス・ベンツも95.6%、96.1%、94.2%と揃って前年割れとなってしまった。こうした厳しい状況下でもVWは5万1974台で、8年連続の輸入車ブランドNo.1を達成。さらに輸入車モデル別販売台数でも「ゴルフシリーズ」が2万5392台で5年連続のトップとなった。

 特に昨年、大きな話題となったツインチャージャーなどのTSIエンジンと2ペダルMTのDSG搭載モデルが好調で、昨年2月のゴルフGT TSI発売以来、トータルで1万台をオーバー。この「TSI+DSG」モデルがまさにVWのリーダー格となった印象だ。VWは世界市場でも好調な売れ行きで、前年比7.8%増の366万2595台を記録。ドイツ本国では日本市場同様にやや伸び悩んだものの、ブラジル、中・東欧、中国で大幅に売れ行きがアップした。

 今年は日本市場で前年比3.9%アップとなる5万4000台が目標。1.4リッターシングルターボ+7速DSGを搭載したゴルフ、「ゴルフ ヴァリアント」を投入するほか、秋には東京モーターショーでも公開されたミドルサイズSUV「ティグアン」、さらには先日のデトロイトショーで発表されたパサートクーペなどを発売する予定で、積極的な新車攻勢が展開されそうだ。特に1.4リッターシングルターボ+7速DSGのゴルフは価格的にもリーズナブルなものになる見込みで、さらなる国産車ユーザーの獲得を狙っている。VWの積極策が輸入車市場の活性化につながるのか、大いに注目したい。