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カービュー マーケットウォッチ(2008年2月度)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式会社カービュー(本社:東京都中央区、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協会連合会が公表する「月間登録台数ランキング」をもとに、日本国内における自動車マーケットの動きを独自分析する。

日産、ホンダが好調で、国産乗用車全体がプラスに!

軽自動車は10カ月連続のマイナス、輸入車は9カ月連続のプラス

 今回は、日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した1月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず輸入車を含めた3/5ナンバー乗用車(軽自動車は除く)全体では21万3857台で、前年同月比は106.4%と2カ月ぶりに前年を上回った。メーカー合計ではトヨタは98.6%と2カ月連続で前年同月比がマイナスとなったが、日産が3万9085台で112.5%とプラスに転じたのをはじめ、ホンダ141.4%、マツダ102.5%、スバル110.1%、三菱142.8%と前年同月比がプラスになり、全体を押し上げた。なかでも3ナンバーの普通乗用車は9万8096台、前年同月比115.1%と7カ月連続のプラスと好調で、昨年12月まで23カ月連続でマイナスが続いていた5ナンバーの小型乗用車も11万5761台、前年同月比101.1%と微増ながら、2006年1月以来のプラスとなった。

 輸入車を除く国産乗用車は20万1682台(日産デュアリスは昨年12月から国内生産に切り替わったが、1月も1844台輸入され、その輸入分も含む)で前年同月比は107.5%。2008年は好調な幕開けとなった。月間ランキングでは「フィット」が軽自動車の「スズキ ワゴンR」には抜かれたものの1万5083台で3カ月連続のトップで、2位「トヨタ カローラ(アクシオ、フィールダー、ルミオンの合計)」に4500台強の差をつけた。3位は前月同様「トヨタ ヴィッツ」で、日産勢は「セレナ」が5位から4位、「ノート」が17位から7位、「ティーダ」が16位から13位など、それぞれ順位を上げているのが注目される。

 また軽自動車(乗用車のみ)は10万6227台で、前年同月比99%と10カ月連続のマイナスだが、マイナス幅は小さくなってきた。このまま下げ止まる傾向になれば、今秋には「スズキ ワゴンR」などロングセラー車種のモデルチェンジが予定されているだけに盛り上がりが期待できそうだ。輸入乗用車は「日産 デュアリス」など日本メーカー製輸入車を含めれば1万4019台で前年同月比105.7%と9カ月連続のプラスだが、海外メーカー製のみでは1万1540台で前年同月比98.1%と3カ月連続のマイナス。海外メーカーブランド別乗用車ランキング1位のVW(フォルクスワーゲン)、2位メルセデス・ベンツ、3位BMW(MINIを除く)のトップ3も前年を下回っており、厳しい状況が続いている。

ココも気になる! その1

日産が国産3/5ナンバー乗用車部門で28カ月ぶりのプラス!

 1999年3月、ルノーとの提携により、日産の社長に就任したカルロス・ゴーン氏。すぐさま包括的な再建計画「日産リバイバルプラン」を立ち上げ、見事なV字回復を実現。そして2002年に日産再建の総決算を目指した3カ年計画「日産180」に着手。この日産180は「1」が2001年当時の海外を含めた全世界販売台数259万7000台に対する100万台の上乗せ、「8」は連結売上高営業利益率8%以上、「0」は連結自動車事業実質有利子負債ゼロという公約をまとめたものだが、2005年10月に最後の難関だった全世界販売台数100万台増を達成し、ゴーン社長は「日産の再建プロセスは完了した」と高らかに宣言した。

 ところがその頃から国内販売が伸び悩み、とくに国産3/5ナンバー乗用車部門は2005年10月以降、連続して前年同月比がマイナスという事態に陥る。このため年間合計で2年連続の前年割れとなっていた日産だが、今年1月、28カ月ぶりに前年を上回った。なかでも「セレナ」、「フーガ」、「ノート」といった昨年12月から今年1月にかけてマイナーチェンジしたモデルが前年同月比118.7%、136.4%、114.7%と絶好調。セレナは「エルグランド」に搭載された世界初のアラウンドビューモニター、フーガにも世界初のインテリジェントペダルを設定。ノートは燃費の向上や特別仕様車の設定などデザイン面の手直しだけではない積極的なテコ入れ策が功を奏したようだ。

 実は日産復調の兆しは昨年10月あたりから見え始めていた。そう、昨年10月、東京モーターショーでの「GT-R」発表が復調のきっかけだったのだ。10月以降、6.2%、3.5%、6.9%とマイナスがひとケタになり、今年1月は112.5%と28カ月ぶりの前年同月比プラス。このGT-R旋風を追い風に、日産は完全復活となるのだろうか?

ココも気になる! その2

昨年は前年を下回ったBMWが画期的なサービスプランで拡販を目指す

 世界市場ではBMWブランド、MINIブランドとも過去最高記録を達成したBMWグループ。127万6793台で前年比7.7%プラスとなったBMWブランドでは「3シリーズ」のセダン、ツーリング、クーペ、カブリオレが9.2%プラスの55万5219台で全体の37%を占めたほか、モデルチェンジした「X5」も12万617台で前年比60.1%プラスと好調。「MINI」もモデルチェンジ効果で18.5%増の22万2875台だった。

 しかし日本ではBMW、MINI合わせて6万1116台で前年比マイナス1.7%と苦戦。MINIはモデルチェンジ直後だったため、1万4013台で6.3%のプラスだったが、BMWブランドのみでは4万7103台で3.9%のマイナスだった。とはいえ、主力の3シリーズは2万3330台で前年比2.4%プラス。X5も36%増と好調で、2月26日にはプレミアムコンパクトカークラスで唯一のFR「1シリーズ」に3リッターパラレルツインターボエンジンを搭載したクーペ135iを投入するなど、ラインナップの拡充にも積極的だ。またミニブランドも東京モーターショーで話題を集めた「MINIクラブマン」が、3月2日からデリバリーが始まるなど好調さをキープしそうな勢いだ。

 さらに2月から、5年間の長期サポートを実現するメンテナンスパッケージ、BMWサービス・インクルーシブが導入された。これはオプションとして販売(4万3000円~。モデルによって異なる)されるもので、5年間または20万kmまで、エンジンオイル、オイルフィルター、ブレーキフルード、エアフィルターといった消耗品類のパーツ代と工賃が無料になる。BMWジャパンでは年間約1万km程度走行するユーザーなら5年間で45%、年間約1万5000km程度走行するユーザーなら64%もの負担費用削減になるという。ニューモデルばかりでなく、サービスの充実で拡販を狙う画期的な戦略として要注目だ。