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カービュー マーケットウォッチ(2008年3月度)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式会社カービュー(本社:東京都中央区、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協会連合会が公表する「月間登録台数ランキング」をもとに、日本国内における自動車マーケットの動きを独自分析する。

人気モデルが順当に売れ、国産乗用車全体が2カ月連続のプラス!

ただ軽自動車は11カ月連続のマイナス、輸入車は10カ月ぶりにマイナス

 今回は、日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した2月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず輸入車を含めた3/5ナンバー乗用車(軽自動車は除く)全体では28万6278台で、前年同月比は101.6%と2カ月連続で前年を上回った。昨年10月にモデルチェンジし、4カ月連続トップの「ホンダ フィット」をはじめ、昨年の販売台数ナンバー1ミニバン「日産 セレナ」や昨年6月のモデルチェンジ以降、快調に売れている「トヨタ ヴォクシー/ノア」などが順当にランキング上位を占めた。ただ3ナンバーの普通乗用車は12万8782台、前年同月比110.6%と8カ月連続のプラスだが、5ナンバーの小型乗用車は15万7496台、前年同月比95.1%と2カ月ぶりに前年を下回った。下げ幅が0.3%と微減になったとはいえ、軽自動車も11カ月連続のマイナスで、国産車市場は依然として楽観視できない状況だ。

 輸入車を除く国産乗用車は26万9249台(日産 デュアリスは昨年12月から国内生産に切り替わったが、輸入分1451台を含む)で前年同月比は102.3%と2カ月連続のプラス。月間ランキングではフィットからヴォクシーまでのトップ5は前月と変わらずで、「日産 ティーダ」7位、「トヨタ ラクティス」10位などコンパクトカーの健闘が目につく結果となった。それでもメーカー合計ではトヨタは99.2%と3カ月連続で前年同月比がマイナス。ホンダとスバルが113.3%、113%と2ケタの伸びになったのをはじめ、日産105.3%、マツダ103.8%、スズキ103.4%とプラスになっているが、最量販期の3月はどんな結果になるか注目される。

 また輸入乗用車は前月まで9カ月連続のプラスだったが、海外メーカー製のみでは1万6290台で前年同月比92.8%と4カ月連続のマイナスとなり、日本メーカー製(デュアリス分含む)輸入車を加えても1万8480台で前年同月比99%と前年を下回った。海外メーカーブランド別乗用車ランキングは1位のVW(フォルクスワーゲン)、2位メルセデス・ベンツ、3位BMW(MINIを除く)、4位アウディ、5位MINIだが、トップ4はいずれも前年同月比がマイナス。輸入車市場の牽引役、ドイツ車といえども苦戦を強いられている。

ココも気になる! その1

軽自動車市場復調のカギを握るスズキとダイハツのバトル!

 これまでスズキが34年連続年間トップと王座に君臨してきた軽自動車市場だが、昨年ダイハツが2万台以上の差をつけて、初の年間トップを獲得。創業100周年に花を添えた。車名別では「スズキ ワゴンR」が22万6725台で断然トップだったのだが、ダイハツは一昨年10月にモデルチェンジした「ムーヴ」と「ミラ」、「タント」の3本柱で対抗。スズキはワゴンR以外の10万台超モデルはなかったが、ダイハツのムーヴ18万9348台、ミラ(ジーノ、バン含む)10万9890台、タント10万216台となり、ムーヴ&ミラは前年を上回る売れ行きでスズキの連続年間トップ記録にストップをかけた。

 タントも昨年12月にモデルチェンジしたため、通年では前年割れとなったが、その成長ぶりは注目に値する。初代は2003年11月のデビューだが、1.5ボックス的な独創のフォルムで2000mmの室内長や1300mmの室内高など圧倒的な室内空間を実現。翌年は9万2120台で年間ランキング5位、2005年も9万2057台で5位。そして2006年10万6410台で4位、昨年10万216台で4位とトップのワゴンRをムーヴ、ミラ、タントで追うという追撃態勢を確立していった。モデルチェンジした2代目も全体にはキープコンセプトだが、センターピラーレス&スライドドアなど新機構を装備し、自慢の使い勝手に磨きをかけた。そして1月は1万1777台と月間目標8000台を軽くオーバーし、2月は1万5930台とムーヴの1万6537台に迫る勢いとなっている。

 しかしスズキも1月24日に1.5ボックスワゴンの新型車種「パレット」を投入。タントのミラクルオープンドア(センターピラーレス&スライドドア)に対抗し、パレットは後席両側スライドドアを採用してきた。1月は販売日数が少なかったこともあり、3673台にとどまったが、2月は6996台で月間販売目標6000台をクリア。スズキは今年、主力モデルのワゴンRのモデルチェンジも控えているだけに、このダイハツとのバトルは見逃せそうにない。

ココも気になる! その2

昨年は年間で2年ぶりに前年を上回ったアウディは今年も快進撃なるか?

 アウディは昨年通年で1万5224台、前年比101.4%と2年ぶりに前年を上回った。輸入車市場全体では日本メーカー製輸入車を含めると101.3%とプラスだったのだが、海外メーカー製のみでは23万78台で前年比は94.4%。ブランド別トップのVW、2位BMW、3位メルセデス・ベンツが前年比マイナスだったことを考えれば、アウディの好調さがよくわかるだろう。

 その原動力は積極的な新車攻勢。昨年は「A4」や「A6」の追加グレードや数々の特別仕様車をはじめ、ヨーロッパを中心に世界的に売れている「Q7」の3.6FSIクワトロや新エンジンを搭載した「A3スポーツバック」1.8TFSI、さらに「TTロードスター」とプレミアムスポーツの「R8」を投入。なかでもTTはロードスターと合わせてアウディ全体の20%強を占める3238台というヒットとなり、R8も昨年7月の発売前に日本割り当て台数50台は完売し、今年に入っても約5カ月の納車待ちが続いている。このアウディの好調さは世界的な傾向で、2007年は世界市場で96万4151台を記録。前年比で6.5%の伸長となり、12年連続で全世界販売記録を更新した。

 そんなアウディの新車攻勢は今年も健在。2月に11年ぶりの2ドア・フル4シータークーペとなる「A5」/「S5」を発売。さらに3月には主力モデルの「A4」をモデルチェンジした。それだけに1月こそ785台、前年同月比115.4%と前年を上回ったが、2月は1055台で同99.1%と販売台数的にはマイナスになっている。輸入車は国産車と違ってニューモデルが立ち上がるまで多少の時間を要するが、とくにA4はすでにドイツ本国をはじめ、ヨーロッパでは好調なセールスを記録しているだけに、日本での売れ行きも期待したいところだ。