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カービュー マーケットウォッチ(2009年6月)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式会社カービュー(本社:東京都中央区、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協会連合会が公表する「月間登録台数ランキング」をもとに、日本国内における自動車マーケットの動きを独自分析する。

カービュー編集部の独自分析

国産乗用車、輸入車の下落率が縮小し、回復傾向に!

ただし軽乗用車は前年同月比80.6%と5.0 ポイントダウン

 今回は、日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した5月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず輸入車を含めた3/5 ナンバーの普通乗用車(軽自動車除く)全体は15 万9605 台で、前年同月比83.7%と10 カ月連続で前年を下回った。とはいえ、下落率は前月より10.9 ポイント減少し、2カ月連続の回復基調となり、4月から始まったエコカー減税効果が着実に浸透しはじめている。ただ同様に減税対象車がラインナップされる軽乗用車は8万4990 台で、前年同月比は80.6%と、前月より5.0 ポイントダウン(6 カ月連続の前年割れ。軽自動車全体では7 カ月連続)。普通乗用車と比べると、恩恵を受けられる金額が小さいため、あまり効果を発揮していない。5月29 日に平成21 年度補正予算が成立したことより、4月10 日時点にさかのぼって、「環境対応車・普及促進対策費補助金」が交付されることになったが、これも最大で普通乗用車25 万円/軽自動車12.5 万円(前提条件により金額は異なる)と差がつけられており、クルマ市場全体レベルでどこまで底上げされるかは不透明といえそうだ。

 輸入車と軽自動車を除く国産乗用車は14 万8004 台で前年同月比は83.9%(前年分に日産デュアリス輸入分91 台含む)。メーカーごとの合計では、ホンダとダイハツ以外は前年同月比がマイナスだが、トヨタが前月より9.8 ポイントアップの77.3%、日産も同じく33.9 ポイントアップの94.0%など、スズキを除き回復傾向となった。

 国産乗用車の月間ランキングでは5月に発売された「トヨタ プリウス」がダントツの1万915 台でトップに立ち、「ホンダ フィット」が2位、「ホンダ インサイト」は3位。いち早くエコカー減税対象車種を揃えた日産の「キューブ」、「セレナ」、「ノート」、「ティーダ」が8~11 位にランクアップしているのも要注目だ。

 また輸入車(乗用車のみ)は日本メーカー製を含む全体では1万1601 台で前年同月比80.2%、海外メーカー製のみでは1万1115 台で80.4%と、ともに13 カ月連続のマイナスだが、前月からは13.0%強の回復傾向にある。海外メーカーのブランド別乗用車ランキングはVW(フォルクスワーゲン)が8カ月連続トップで、2、3位にはBMW(ミニを除く)、メルセデス・ベンツが続き、トップ3の順位に変動はなかった。

ココも気になる! その1

いよいよEV(電気自動車)時代到来か?

 発売前から8万台もの受注を集めていただけに、前評判通り、トヨタ プリウスが月間ランキングトップに躍り出た。発売が5月18 日だったにもかかわらず、約半月で1万915 台と月間販売目標1万台をクリア。すでに受注累計は14 万台超とも言われ、今すぐにオーダーしても納車は年内ギリギリといった状況だ。

 ひと昔前ならスポーツカーやF1 をはじめとするモータースポーツ参戦が自動車メーカーのイメージリーダー役になっていたが、今やハイブリッドカーなどのエコカーにその座が取って代わられている。それだけにトヨタ、ホンダ以外でも、日産、マツダ、スバルがハイブリッドカーの市販化を発表するなど風雲急を告げている。そうしたなか、6月4日にスバルが「プラ
グイン ステラ」、三菱が「i-MiEV」の市販モデルを公開。ともに高性能リチウムイオン電池を搭載したEV(電気自動車)で、とりあえず7月下旬から法人ユーザーや自治体を中心に販売が開始される。

 プラグインステラが472 万5000 円、i-MiEV は459 万9000 円と、申請すれば139 万円を上限とする補助金交付(2009 年度)が受けられるとはいえ、まだまだ一般ユーザーが買えるようなクルマではないのも事実。ただトヨタが新型プリウスをベースにしたプラグインハイブリッドカー(家庭用電源で充電できるハイブリッドカー)を年末にリース販売することや、日産は来年には年産5万台の能力でEV の生産を開始することなどを表明するに至り、いよいよEVも身近になってきた印象だ。ハイブリッドカーやEV でブランドイメージを上げ、一般車種の拡販のきっかけにできるか、今後の動向から目が離せない。

ココも気になる! その2

輸入車の「新車乗りかえ購入サポート」に注目!

 平成21 年度補正予算の目玉のひとつ、環境対応車・普及促進対策費補助金制度(エコカー補助金制度)が本格スタート。これは、1:新車登録から13 年以上経つクルマを廃車(スクラップ)し、新車(平成22 年度燃費基準達成車)に買い換える場合=普通乗用車25 万円/軽自動車12.5 万円、2:平成17 年排出ガス基準75%低減+平成22 年度燃費基準+15%以上の新車を購入する場合=普通乗用車10 万円/軽自動車5万円、の補助金交付が受けられるというもので、エコカー減税と合わせれば、適合車種の購入を考えているユーザーには大きなメリットになる制度だ。

 エコカー減税は、一定以上の「排出ガス低減レベル」が求められていたのに対し、エコカー補助金制度は、車歴13 年以上のクルマからの買いかえであれば、「燃費基準」に適合していればOK なのがポイント。というのも、輸入車にも燃費基準適合車種は結構あるのだ。例えば、VW なら新型「ゴルフ」、「ゴルフヴァリアント」、新型「シロッコ」など計8車種が適合している。輸入車は値引きが厳しいこともあり、25 万円の補助金は見逃せないものがある。

 さらに、フィアットグループオートモービルズジャパン(フィアット、アルファロメオ、アバルト)、アウディジャパン(「A3」、「A4」、「A5」、「A6」、「Q7」)、BMW ジャパン(「ミニ」のジョンクーパーワークス、コンバーチブル以外)、プジョー・シトロエン・ジャポン(プジョー「207」、「308」、「407」。シトロエン「C4」、「C4 ピカソ」、「C5」、「C6」)、GM アジア・パシフィック・ジャパン(「キャデラック CTS」、「SRX」、「DTS」、「サーブ 9-3」、「9-5」、「シボレーコルベット」、「シボレートレイルブレイザー」、「ハマーH3」)、フォードジャパン(「エクスプローラー」、「エクスプローラースポーツトラック」、「エスケープ」)などは、エコカー補助金制度と同様の、新車乗りかえ購入サポートキャンペーンを実施中。適応条件に多少の違いがあったり、登録期限が6 月30 日までのキャン
ペーンもあるので、詳しくは各ディーラーのWEB サイトで確認してほしいのだが、輸入車ファンにも購入の好機到来だ。